高槻市が実施する、応急手当講習会(救命講習)を受講してきました。
家族や近隣の人などが急に倒れたり、倒れているのを見かけたときの対処方法を知らなかったからです。そして今や誰もが名前を知っているAED(
Automated External Defibrillator 自動体外式除細動器)の使い方も知りませんでした。AEDが普及する前に社会人になった世代の方の多くは、今もAEDの使い方をご存知ないのではないでしょうか。
講習は消防署にて行われ、心肺蘇生法、AEDの使用方法についての講義と実技演習がありました。救急隊員の方がとても分かりやすく教えてくれました。
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「広報たかつき」より抜粋。こちらを見て応募しました。 |
驚いたのが、心肺停止状態の確認方法が、かつて教えてもらった方法から変わっていたことです。
昔は、手首や首の脈に手を当てたり、鼻や口から息をしているかを感じ取ったりする方法が一般的だったと思いますが、今は、胸を観察して呼吸の動きがあるかどうかを確認し、10秒間反応がなければ直ちに胸骨圧迫(心臓マッサージ)に取り掛かる方法が推奨されています。脈そのものを探し当てるのに時間がかかるなど、肝心の心臓マッサージへの着手が遅れてしまう可能性があるからだそうです。心臓マッサージが遅れるほど、脳に血液を通して酸素が行き渡らず、多くの脳細胞が死滅してしまうんです。
また、再認識をさせてもらったのが、「何よりもまず即急に119番通報を行うこと。」です。倒れている本人から拒絶されるなど明確な反応がない限りは、ただの酔っ払いであったとしても、とりあえず119番通報をすべきと教えてくれました。何となく大丈夫そうに見えても、実際は数秒を争う事態かもしれないからです。
いざというときにスムーズに行動するためにも、ぜひ、最寄りの消防署などで受講されてはいかがでしょうか。お住まいの自治体で定期的に実施されているかもしれないので確認してみてください。家族や大切な人が、先々絶対に突然倒れないとは言い切れません。心筋梗塞や脳卒中は、いつどのタイミングで発生するか分かりません。
約3時間の講習でした。正直、受講前は「結構長いなぁ。」と思っていたのですが、講習が始まると、参加者はみんな一生懸命ですし、わりとあっという間に講習は終了しました。とても価値のある貴重な3時間でした。
また、配布してくれる「応急手当講習テキスト」も勉強になります。心肺蘇生以外の止血、骨折、熱中症などの対応方法も分かりやすく記載されています。
成人に限らず、例えば乳幼児にも救命処置が必要となる事態は起こりえます(溺れたときや何かに圧迫され窒息したときなど)。小さな子供がいるご家庭にも、とても役立つ講習だと思います。
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テキストもとてもためになります。 |
ところでAEDですが、駅、学校、病院、図書館などの公共機関に設置されているほか、銀行の支店などにも設置されているそうです。
日本全国AEDマップなど、主要なAED設置場所が分かるホームページがあります。今居る場所の近くのAEDを検索できるスマホアプリもあるようです。
一度、皆さんの日常の行動範囲の中で、どこにAEDが置かれているかを把握しておくのもよいのではないでしょうか。